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メンタリズムな恋…
第14章 先生、気障過ぎる



「よくない…。」


情けない声を出して足掻く。


「はあ?まだあんのかよ。」

「だって…。」

「いい加減にしろよ。」

「だって…、だって…。」


泣きそうになる私の顔を先生が撫でる。

ゆっくりと優しく私を怖がらせないようにと先生が撫で続ける。


「亜子が石井に甚振られてる時に思ったんだよ。さっさと神戸で亜子を抱いとくべきだったってな。」


それは先生の後悔だ。

切ない瞳が私を射抜く。


「何度も亜子を抱くチャンスがあった。なのに俺はずっと迷ってた。俺はアメリカに帰る。そうなれば亜子に辛い思いをさせるだけだ。」

「先生…。」

「それでも石井に感じる亜子にムカついた。片桐に色目を使う亜子にもムカつく。勝手な言い分だが俺は今すぐに亜子を抱く。他の男に取られる前に亜子を俺だけの女にする。」

「えーっと…。」

「文句は聞かない。メンタリズムもお断りだ。」


一方的な言葉を言い、先生が再びキスをする。

もう私に選択肢などない。

私は幸之助の女にされる。

それはメンタリズムによる支配ではない。

それは愛情という支配…。

やっと河合教授の言う意味がわかった気がする。

私は先生を愛してる。

愛のない石井を私はちゃんと拒否が出来た。

今は愛を感じる先生の存在を拒否する事なんか出来ないと思う。

先生の舌が私の口の中を掻き回す。


「ふぁっ…。」


息をしたくて更に口を開く。

先生の舌が私の舌を絡め取り、舌の裏側までもを舐め回す。

再び私の乳房が揉まれる。

それは、ゆっくりと…。

私を感じさせる為の愛撫…。

一瞬、キスが離れる。


「愛してる。」


低い呟きが聞こえる。

その深い愛には逆らえない。

今夜の私は先生からの完璧な愛の支配を受ける事になった。


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