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メンタリズムな恋…
第16章 先生、もう探せない



目が痛い…。

開けるのすら辛いとか思う。


「太陽って…、本当に黄色くなるものなのね。」


痛む目頭を指先で押さえて独り言を呟く。

レポートの締切明けに太陽が黄色くなるという学生をたまに見かけるが私には人生初めての経験だ。

気怠い身体をベッドから起こせば、私の体内に留まり続けた先生の体液が内腿に向かってとろりと流れ落ちる感覚を味わう羽目になる。


「何回出したのよっ!」


独り言で発狂する。

私の記憶があるだけで3回…。

ずっと、こんな調子だと本当に妊娠させられそうだとか考える。

ベッドに先生の姿はない。

何故か私は先生のブカブカのYシャツを着せられて寝かされてる。


「本当に行方不明になるのが好きなんだから…。」


クスクスと笑っちゃう。

どうせリビングのソファーでボロ雑巾が踞ってるはずだとバスルームに向かい熱いシャワーを浴びる。

バスルームから出て雑に身体を拭き、先生のYシャツを羽織りリビングに向かう。


「先生…、お腹空いた?」


リビングに向かって声を掛ける。

当たり前にそこに居ると思ってた。

だって私の心はまだ先生と繋がってる。

私が起きたのを見れば先生は私を引き寄せてキスをしてくれるはず…。

もう一度、ベッドに戻される?

やだぁ…。

自分の想像に独りで赤くなりニヤニヤとしてソファーを覗き込む。


「先生…?」


そこにボロ雑巾は落ちてない。


「先生…。」


冗談だよね?

先生がふざけてわざと隠れてると思いたい。

慌ててテーブルにある車の鍵を確認する。

鍵はない。

その代わり…。

1枚のメモが置いてある。


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