この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
メンタリズムな恋…
第19章 先生、帰ろう



やはり教授は怒ってない。

ただ…。


「カウンセラーとして、やってはいけない事は三好君でもわかってるはずだね。」


どうしても幸之助と個人的関係を結ぼうとする私をやんわりと叱ってくれる。


「わかってます。」


カウンセラーの立場…。

患者に特別な感情移入をしたり、患者に合わせて自分の感情を流されたりしてはいけない。

私はその全てを怠った。


「わかっててもか?」


教授が私に確認する。


「正直に言えば、幸之助の顔を見た瞬間、何度も逃げようと思いました。それでも…。」

「それでも?」

「幸之助が居ない生活に、これ以上は耐えられないと思う私が居たのです。」


私の答えに教授は難しい顔をする。


「わかってるとは思うが…、大和君は非常に複雑な感情の持ち主で扱い難い人物だよ。」


教授の言いたい事はわかる。

幸之助は類稀るメンタリスト…。

自分を冷静にする為なら冷淡で非情にもなれる。

奈々ちゃんの捜索では奈々ちゃんに一切の興味を持たずに感情移入を避けていた。

石井との対峙でも私や片桐さんの動向を気に掛ける事はなく、石井を他人であると簡単に切り捨てた。

私だって簡単に捨てられる。

幸之助は常に最良の道を選ぶ。

幸之助と居る私が傷付くくらいなら片桐さんに癒される私の道を考える。

今の状況は、それを私が拒否したに過ぎない。

そんな面倒なメンタリスト男を未熟者の私が恋人として扱えるのか?

教授はオムライスをお皿に盛り付けながら私に心配そうな視線を向ける。


「メンタリストの前にまずはカウンセラーとして一人前になりなさい。」


私に院へ進む道を諦めるなと言う。


/266ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ