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メンタリズムな恋…
第6章 先生、繋がってます



「そう言えば、その妹の名前が亜子みたいな名前だったな。」


フォークでお皿を掻き回して先生が考え込む。


「私みたいな?」


世界的なホテル茅野の社長の妹と名前が似てるとか言われても…。

庶民の私とは大違いのはず…。


「うーん…。」


先生が考え込む。


「そんなに悩みます?」

「あー…、確か、タコだ。」


……。


それはないだろ。

女の子の名前にタコはない。

今までの先生の話の全てが怪しい話に聞こえて疑いの目を先生に向ける。


「いや、モコだったか?」


ボロ雑巾はまだ悩む。


「妹さんの名前はもういいです…。」


要するにこの人は自分の興味のない人間は名前すら覚えない。

私の名前だって、バイトが終わればすぐに忘れちゃう程度なんだ。

また胸の奥がチクリと痛む。

ふてくされて先生を睨む私に先生が眉を顰めて嫌な表情を浮かべる。


「なんだよ?」

「別に…。」

「気に入らないなら言えよ…。」

「先生の話…、胡散臭い。」


私の言葉に一瞬、先生が目を丸くする。


「胡散臭い…!?」

「こんな豪華なペントハウスに住んでて社長さんの妹の名前もわかんないとか話が嘘っぽい。」

「妹の事なんか知るか。亜子じゃあるまいし嘘を話しても意味ないだろ。」

「私じゃあるまいしって…、私は何も嘘なんか言ってません。」

「ブラジャーのサイズがDの70?本当は…。」

「あーっ!?あーっ!?聞こえないーっ!」


まさかのブラジャーのサイズの話が出されて私は慌てて耳を塞ぐ。

てか…。

この人はなんで私のブラジャーのサイズとか知ってんのよ!?

キッと先生を睨めば


「本物のサイズはワンサイズ小さいよな?」


ニヤニヤとして私のサイズを聞いて来る。


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