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風俗ごっこ
第7章 7  ソープランド葵のフルコースメニュー
「あなた、まさか大介にあたしを抱かせようとしている訳じゃないよね」

 一瞬夫の目が泳いだ。

「そんな事ある訳ないだろう」

 そう、先日はあたしが本当にペニスを入れられていると誤解して、機嫌は

悪くなる、嫌みはいう、言葉の上げ足は取る、兎に角誤解が解けるまでは最

悪だった。

「そう、それなら良いけれど」

 それなのに、今週はあたしを人身御供にしようとしている。先週あたしが

大介に挿入を許し中出しまでさせたと勘違いして、狂おしいばかりの嫉妬心

に取りつかれ、その癖その時に味わったのは今まで味わったことの無い快

楽。それに取りつかれてしまったのだろうか。

 自分の妻を親友に与えてその妻が悶えるさまに欲情する。挿入されたのは

誤解だと分かっても尚、その時の快感が忘れられずに、自分の妻をぎりぎり

の状況に追い込もうとしている。いや、本音はあたしが大介に犯されて快楽

に悶える姿を晒す、そうすればあの時の快感がまた味わえると真剣に考えて

いる。

 あたしはどうなんだろう。このひと月余り、大介と性的な接触を重ねて、

正直大介に抱かれてもおかしくない気持ちになってしまった。それは夫への

愛情が無くなったのではない、夫と別な次元の世界での出来事のように感じ

るのだ。
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