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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第5章 禁域
沙織もやはり長瀬に対して偏見を持っていた。この人だけは違うと思っていただけに、心優の落胆は大きかった。この学校の教師は皆、本井や沙織のような連中ばかりなのだろうか。
仮に長瀬が問題児だとしても、その問題の種を学校から追放すれば、事が解決するわけではない。追放された問題児はその後、どうなるのか。学校とは、教育とは本来、そういう問題のある子どもをこそ正しく教え導かなければならないのに、災いの種をつまみ出して棄てればそれで一件落着というのは、結局、自分たちだけが安泰であれば良いという利己主義ではないのか。
それは真の教育とはいえないし、教育者とはいえない。
心優は憤りに駆られながらも上辺だけは冷静にふるまった。沙織に礼を言って、その場を離れ向かったのはもちろん校長室である。
ノックをすると、すぐに返事があった。
仮に長瀬が問題児だとしても、その問題の種を学校から追放すれば、事が解決するわけではない。追放された問題児はその後、どうなるのか。学校とは、教育とは本来、そういう問題のある子どもをこそ正しく教え導かなければならないのに、災いの種をつまみ出して棄てればそれで一件落着というのは、結局、自分たちだけが安泰であれば良いという利己主義ではないのか。
それは真の教育とはいえないし、教育者とはいえない。
心優は憤りに駆られながらも上辺だけは冷静にふるまった。沙織に礼を言って、その場を離れ向かったのはもちろん校長室である。
ノックをすると、すぐに返事があった。