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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第2章 始まりの試練
そして二年を経た三年目のこの春、辞令が出てR学園高等部への転勤が決まった。K高校の女の子たちは心優を姉のように慕ってくれたし、男子生徒たちとも隔てない良い関係を築けていた。元赴任先の生徒たちと泣いて別れを惜しんだ送別会の日はまだ記憶に新しい。
だから、正直、教師も三年目となるこのR高校での生活もそれほど心配はしていなかった。
子どもたちも花の世話をするのと同じだ。こちらが心を込めて世話をすれば、その分だけ応えて成長してくれる。心優はそう信じていた。
心優はもう一度小さく息を吸い込み、立て付けの悪い開き戸を開けた。予想外に大きな音を立てたドアを閉め、教壇の前に立つ。それまで耳を覆いたくなるような騒音に包まれていた教室が一瞬だけ静かになった。が、次の瞬間にはどよめきが洩れ、また先刻以上の喧噪が甦る。
だから、正直、教師も三年目となるこのR高校での生活もそれほど心配はしていなかった。
子どもたちも花の世話をするのと同じだ。こちらが心を込めて世話をすれば、その分だけ応えて成長してくれる。心優はそう信じていた。
心優はもう一度小さく息を吸い込み、立て付けの悪い開き戸を開けた。予想外に大きな音を立てたドアを閉め、教壇の前に立つ。それまで耳を覆いたくなるような騒音に包まれていた教室が一瞬だけ静かになった。が、次の瞬間にはどよめきが洩れ、また先刻以上の喧噪が甦る。