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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第3章 もつれ合う心
だからこそ、心優は必死になって、その想いから眼を背けようとし、更に別のことを言ってしまった。それが二人の哀しいすれ違いの元になるとはその時、思いもせずに。
「長瀬君、そんなことよりも、家庭訪問の話をしましょう」
もう一学期が始まって一ヶ月半になろうとしている。四月中に三組の家庭訪問は終わったが、長瀬の家だけはまだだった。それはひとえに長瀬自身が家庭訪問を拒んでいたからだ。
「だから、俺ん家(ち)は来ないで良いって言ってるだろ。何度言わせたら気が済むんだ」
「なら、せめてお母さんに学校に来て頂くことはできないかしら」
これも既に何度も出した妥協案だった。だが、長瀬はこれも拒絶している。
「お袋は日本暮らしが長くても、いまだに片言くらいしか喋れないし、発音もたどたどしいんだ。それに、夜の仕事だから、昼間は寝てる」
その一点張りで話は少しも進んでいない。
「長瀬君、そんなことよりも、家庭訪問の話をしましょう」
もう一学期が始まって一ヶ月半になろうとしている。四月中に三組の家庭訪問は終わったが、長瀬の家だけはまだだった。それはひとえに長瀬自身が家庭訪問を拒んでいたからだ。
「だから、俺ん家(ち)は来ないで良いって言ってるだろ。何度言わせたら気が済むんだ」
「なら、せめてお母さんに学校に来て頂くことはできないかしら」
これも既に何度も出した妥協案だった。だが、長瀬はこれも拒絶している。
「お袋は日本暮らしが長くても、いまだに片言くらいしか喋れないし、発音もたどたどしいんだ。それに、夜の仕事だから、昼間は寝てる」
その一点張りで話は少しも進んでいない。