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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第3章 もつれ合う心
心優はできるなら両手で耳を塞ぎたかった。〝破廉恥な言葉〟と今更繰り返すことが心優を更に辱めることだと、この無神経な男は何故判らないのか。それに、仮にも教師が個人的な感情や反感を剥き出しにして一生徒を退学にすれば良いと言い放つのは、どう考えても適切な言動とは思えない。
「僕は前から長瀬はどうも嫌なヤツでした。いや、教師がこんなことを言うのはどうかとも思うが、ヤツは本当にどうしようもない屑のような男ですよ。あんなヤツ、社会に出ても人様に迷惑をかけるだけだ」
心優は悪し様に長瀬を罵倒する本井に怒りを憶えずにはいられなかった。
「本井先生、私は長瀬君を屑だとは思いませんが、教師は教え子を仮にもそんな蔑んだ言い方をするべきではないと思います。よしんば彼が本井先生の言われるような人間だったとしても、それを教え導き、社会に出ても堂々と生きてゆくことのできる人間に育てるのが学校という場であり、教師というものではないのですか?」
「僕は前から長瀬はどうも嫌なヤツでした。いや、教師がこんなことを言うのはどうかとも思うが、ヤツは本当にどうしようもない屑のような男ですよ。あんなヤツ、社会に出ても人様に迷惑をかけるだけだ」
心優は悪し様に長瀬を罵倒する本井に怒りを憶えずにはいられなかった。
「本井先生、私は長瀬君を屑だとは思いませんが、教師は教え子を仮にもそんな蔑んだ言い方をするべきではないと思います。よしんば彼が本井先生の言われるような人間だったとしても、それを教え導き、社会に出ても堂々と生きてゆくことのできる人間に育てるのが学校という場であり、教師というものではないのですか?」