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女教師と男子生徒、許されざる愛の果てに~シークレットガーデン
第3章 もつれ合う心
 本井基が湯気の立つ紙コップを手にしていた。
「色々と大変ですね」
 労いの言葉とともにコップを差し出してくる。職員室には職員が自由にコーヒーや紅茶、お茶を飲める装置が常設されている。自分のために気を利かせてくれたのだと判り、心優は小さな声で礼を述べた。
「ありがとうございます。気を遣って頂いて、済みません」
 気遣いはありがたいけれど、本井の言葉でやはり、三時間目の出来事がもう学校中に広まっていることを再認識しないわけにはゆかなかった。正直、放っておいて貰いたいと思うが、それは心優の甘えというものだろう。
 仮にも教師たる身が生徒を殴ったのだ。このままで済むとは思えない。いずれ遠からず校長に再び呼び出されるに相違ない。
「破廉恥な言葉でうら若い女性を辱めるなんて、とんだ恥知らずなヤツだ。あんな生徒はさっさと退学にしてしまえば良いんですよ」
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