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独占欲に捕らわれて
第4章 予想外
義和と熱い一夜を過ごして半月後の金曜日。この日は千聖の給料日でもある。仕事を終わらせた千聖は銀行でお金をおろすと、アイスクリーム屋へ足を運んだ。店内に入ると若い女性やカップル客がたくさんいる。千聖はいくつか席を空いているのを確認すると、レジへ並んだ。色とりどりのアイスクリームを眺めながら、自分の順番が来るのを待つ。
前に並んでいる客は女子高生2人組だけだったので、すぐに順番が来た。
「いらっしゃいませ、店内でお召し上がりでしょうか?」
大学生くらいのアルバイトはにこやかに注文を聞く。
「えぇ、店内で。バニラアイスとチーズベリーアイスのダブルをワッフルコーンでお願い」
「バニラとチーズベリーのダブルで、ワッフルコーンですね。520円になります」
アルバイトは金額を伝えると、テキパキとアイスクリームを用意し始める。千聖はお金を用意してアイスクリームができあがるのを待った。
「お待たせ致しました、バニラとチーズベリーのダブルです」
「ありがとう」
千聖がアイスクリームを受け取ると、アルバイトは会計をしてレシートとクーポン券を渡してくれる。千聖は会釈をしてそれらを受け取り財布にねじ込むと、奥にあるふたり掛けの席に座る。
なんとなくスマホを見てみると、母親から何回も電話がかかっていたことに気がつく。
「会社出てからマナーモード切るの忘れてた……。なんの用なんだろ?」
店内で電話するのはまずいと思った千聖は、メールアプリを開いた。大抵はLINEで済ませるが、スマホに抵抗がある母親とだけ、メールでやりとりをしているのだ。
「何事よ……」
メールも何回も送られていたようで、件名は「助けて」「どうしたらいいの?」「お願いだからはやく!」など、ただならぬ雰囲気だ。最初に送られてきたメールを開くと、とんでもない文章が書かれていた。
件名:助けて
本文:ヤクザがうちに押しかけてきたの。マサが100万円もの借金をしたっていうの。千聖、お母さんを助けて
「はぁっ!?」
あまりにも予想外な文章に、思わず大きな声を出してしまった。他の客達の視線に気づき、軽く頭を下げてから他のメールも確認していく。
前に並んでいる客は女子高生2人組だけだったので、すぐに順番が来た。
「いらっしゃいませ、店内でお召し上がりでしょうか?」
大学生くらいのアルバイトはにこやかに注文を聞く。
「えぇ、店内で。バニラアイスとチーズベリーアイスのダブルをワッフルコーンでお願い」
「バニラとチーズベリーのダブルで、ワッフルコーンですね。520円になります」
アルバイトは金額を伝えると、テキパキとアイスクリームを用意し始める。千聖はお金を用意してアイスクリームができあがるのを待った。
「お待たせ致しました、バニラとチーズベリーのダブルです」
「ありがとう」
千聖がアイスクリームを受け取ると、アルバイトは会計をしてレシートとクーポン券を渡してくれる。千聖は会釈をしてそれらを受け取り財布にねじ込むと、奥にあるふたり掛けの席に座る。
なんとなくスマホを見てみると、母親から何回も電話がかかっていたことに気がつく。
「会社出てからマナーモード切るの忘れてた……。なんの用なんだろ?」
店内で電話するのはまずいと思った千聖は、メールアプリを開いた。大抵はLINEで済ませるが、スマホに抵抗がある母親とだけ、メールでやりとりをしているのだ。
「何事よ……」
メールも何回も送られていたようで、件名は「助けて」「どうしたらいいの?」「お願いだからはやく!」など、ただならぬ雰囲気だ。最初に送られてきたメールを開くと、とんでもない文章が書かれていた。
件名:助けて
本文:ヤクザがうちに押しかけてきたの。マサが100万円もの借金をしたっていうの。千聖、お母さんを助けて
「はぁっ!?」
あまりにも予想外な文章に、思わず大きな声を出してしまった。他の客達の視線に気づき、軽く頭を下げてから他のメールも確認していく。