この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
狼になる瞬間
第4章 デート
拓馬は美優の手をひいたまま、ホテルへと連れ込んだ。
部屋に入るとギュッと拓馬が美優を抱きしめた。
「…っ!?」
ビックリして美優の涙が止まった。
「…もう泣くな。悪かった…」
そう言うと拓馬は美優の頭を優しく撫でた。
美優も拓馬をギュッと抱きしめ返す。
「意地悪しすぎた…ごめん。」
「ううん…私もごめんなさい…知らない人に触られて…私がもっと断れば良かったね…」
「お前じゃ無理だよ。それはいいんだ。ただ俺が勝手にイライラしただけ。」
「…でも私も!拓馬が店員さんと仲良くしてたの嫌だった…それとおんなじ…?」
「ごめんな…美優が傷つくのわかっていてやった。でも安心したよ。…美優は本当に俺が好きなんだなーって」
「…そうだよ…」
と言って美優は拓馬に更に抱きつき、ギュッとした。
(…でも拓馬も私のこと本当に好きでいてくれたんだね…。拓馬には言わないけど…ね。)