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ひと夏の恋……そして……
第6章 忘れられない夏
「今起きたの?」
「うん、今起きた」
その物言いが可愛くて夏樹の横にちょこんと座ると、夏樹の腕が肩に回って引き寄せられた。
肩と肩がぶつかり気恥ずかしくてうつむくと、顎に手がかかり顔をあげさせられ視線が絡む。
何度経験しても慣れることはない。
それでもその先を望んでしまう私がいるのも確かだった。
「寝起きで真緒を見れるのはいいな」
甘い言葉でささやかれると一気に体中の体温が上がって熱くなった。
それと同時に夏樹の唇が私の唇を塞ぎ啄むようなキスを交わした。
そんなキスも次第に変わっていく。
夏樹の舌が私の中に入ってくれば、私は舌を絡ませ濃厚なキスをする。
絡めれば絡める程身体は熱くなり頭がボーっとして何も考えられなくなる。
このまま夏樹と溶け合いたいと思うキスに、身体がベッドの上に倒されているのも気が付かない程だった。
「少し、先に進んでもいい?」
唇が離れると、耳元で囁くように聞いてくる。
いつもはキス止まりで先に進むことはなかった。
キスだけで舞い上がりとろけるような気分になるのに、それ以上の事を求められドキドキする。