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ひと夏の恋……そして……
第8章 彼との深まる愛
気持ちよくて大胆にも喘ぎ声をあげた瞬間だった。
急に人の笑い声が聞こえ、和泉は慌ててシャツをおろして何事もなかったかのように私を抱きしめてきた。
私は固まったまま和泉に抱きしめられ、聞こえてくる声に神経を集中させた。
声はどんどん大きくなり和泉にしがみ付くと、大丈夫だからと言うように背中を撫でてくれていた。

「もっと先に行く?」

「うん、誰もこない場所に行きたい」

甘えた女性の声は私たちを素通りして遠くに消えていった。
それを確認できれば身体の力が抜け、お互いに見つめあって笑った。

「そろそろ帰ろうか?おばあちゃんが心配するしね」

まだまだ身体は火照ったままだったけど、これ以上のことを外ですることもできず戻ることにした。
冷房を付けると、その冷たさが火照った身体を冷やしていく。

「そういえば、さっきは何を話そうとしてたの?」

「さっき?」

いきなりの言葉に何の話かと聞き返しながら記憶を辿った。
そしてたどりついたのは、エッチなことをする前に和泉に聞いた事の続きだった。


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