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ひと夏の恋……そして……
第13章 私の心はどこに
夏樹との電話を楽しんだはずなのに、昨日のように窓から砂浜を覗き、和泉に面影が似ている佐伯さんを求めている自分がいた。
窓の下に佐伯さんをみつければ、そこにいる安堵と一緒に夏樹への罪悪感が沸き起こる。
その佐伯さんは私が覗いているのを感じたのか顔を上げ微笑みを私に向ける。
「電話は終わりましたか?」
「えっ?あっ、聞こえてました?」
佐伯さんの言葉に、電話の内容を聞かれていたと思うと恥ずかしくて顔が真っ赤になった。
そんな私を見て、佐伯さんはまたもや笑顔を私に向ける。
「楽しそうな笑い声が聞こえてきてましたからね。真緒さんの声だけでしたので電話かと……すいません、聞き耳を立てるような真似をして」
楽しそうな笑い声ということは夏樹に抱かれたいとか言っていることは聞かれてなかったとホッとした。
「いえ。友達と話してたので気にしないでください」
佐伯さんには夏樹の存在を知られたくなかったから、ついつい嘘をついてしまう。
夏樹の存在を秘密にすればするほど、夏樹に対して罪悪感が大きくなると分かっているのに……
窓の下に佐伯さんをみつければ、そこにいる安堵と一緒に夏樹への罪悪感が沸き起こる。
その佐伯さんは私が覗いているのを感じたのか顔を上げ微笑みを私に向ける。
「電話は終わりましたか?」
「えっ?あっ、聞こえてました?」
佐伯さんの言葉に、電話の内容を聞かれていたと思うと恥ずかしくて顔が真っ赤になった。
そんな私を見て、佐伯さんはまたもや笑顔を私に向ける。
「楽しそうな笑い声が聞こえてきてましたからね。真緒さんの声だけでしたので電話かと……すいません、聞き耳を立てるような真似をして」
楽しそうな笑い声ということは夏樹に抱かれたいとか言っていることは聞かれてなかったとホッとした。
「いえ。友達と話してたので気にしないでください」
佐伯さんには夏樹の存在を知られたくなかったから、ついつい嘘をついてしまう。
夏樹の存在を秘密にすればするほど、夏樹に対して罪悪感が大きくなると分かっているのに……