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ひと夏の恋……そして……
第16章 すれ違う気持ち

追いかけようすると、真和の泣き叫ぶ声が耳に入ってくる。
いつも以上に泣き叫ぶ真和の声に、夏樹を追いかけるのを諦めるしかなかった。
それでも夏樹の事が気になりながら家に戻ると、真和が一目散に私の元に駆け寄り抱きついてきた。
小さな手はしっかりとシャツを握りしめ声を出して泣き続けた。
「すいません。一度は寝たんですけどね。いきなり起きて泣き出してしまったんです。少し様子を見ていたんですけど泣き止まなくて送ってきたら部屋に真緒さんの姿がないのに気がついて泣き叫んでしまって……本当にすみません」
佐伯さんは申し訳なさそうに何度も何度も謝り、膝を畳につけて泣き止まない真和の背中を撫でてくれた。
「こちらこそ申し訳ありません。佐伯さんに甘えてお預けしたのが間違いだったんですよね。目を覚まして私がいなくて驚いたんだと思います。どんなに佐伯さんに慣れたと言っても無理があったんですね。ですから佐伯さんが責任を感じることはありませんよ」
いつも以上に泣き叫ぶ真和の声に、夏樹を追いかけるのを諦めるしかなかった。
それでも夏樹の事が気になりながら家に戻ると、真和が一目散に私の元に駆け寄り抱きついてきた。
小さな手はしっかりとシャツを握りしめ声を出して泣き続けた。
「すいません。一度は寝たんですけどね。いきなり起きて泣き出してしまったんです。少し様子を見ていたんですけど泣き止まなくて送ってきたら部屋に真緒さんの姿がないのに気がついて泣き叫んでしまって……本当にすみません」
佐伯さんは申し訳なさそうに何度も何度も謝り、膝を畳につけて泣き止まない真和の背中を撫でてくれた。
「こちらこそ申し訳ありません。佐伯さんに甘えてお預けしたのが間違いだったんですよね。目を覚まして私がいなくて驚いたんだと思います。どんなに佐伯さんに慣れたと言っても無理があったんですね。ですから佐伯さんが責任を感じることはありませんよ」

