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ひと夏の恋……そして……
第16章 すれ違う気持ち
出会ったその時から真和は佐伯さんに懐いていた。
抱き上げられて離れたがらない真和、すぐに千春兄ちゃんと呼び、佐伯さんを気にかけ、私と一緒に遊ぶより佐伯さんと遊んでいた方が楽しそうだった。
昨日だって一緒に出店を回り、本当の親子のように見えた。
一度もあったことのない父親。
写真しか見たことのない父親に、顔が似ているだけで何かを感じ取っているのかもしれないと勝手に思い込みこんでいた。
だけど所詮は他人。
夏樹が長年積み重ねてきた時間を考えれば叶うわけがなかった。
考えれば当然で、和泉に似ているから、真和が離れたがらないからって泊めるんじゃなかったと後悔した。
後悔してももう遅い。
私はまたしても夏樹を傷つけて泣かせてしまった。
一番大事な人なのに……誰よりも愛している人だったのに……
私は取り返しのつかないことをしてしまった。
抱き上げられて離れたがらない真和、すぐに千春兄ちゃんと呼び、佐伯さんを気にかけ、私と一緒に遊ぶより佐伯さんと遊んでいた方が楽しそうだった。
昨日だって一緒に出店を回り、本当の親子のように見えた。
一度もあったことのない父親。
写真しか見たことのない父親に、顔が似ているだけで何かを感じ取っているのかもしれないと勝手に思い込みこんでいた。
だけど所詮は他人。
夏樹が長年積み重ねてきた時間を考えれば叶うわけがなかった。
考えれば当然で、和泉に似ているから、真和が離れたがらないからって泊めるんじゃなかったと後悔した。
後悔してももう遅い。
私はまたしても夏樹を傷つけて泣かせてしまった。
一番大事な人なのに……誰よりも愛している人だったのに……
私は取り返しのつかないことをしてしまった。