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ひと夏の恋……そして……
第20章 和解し懐かしむ
「それで?仲直りしたってわけかい」
開店の準備をしながら昨日の夜の出来事をソンちゃんに報告すると、ソンちゃんは手を休めることなく嬉しそうに聞いてくれた。
「うん。どうにか私の気持ち分かってもらえた。当分はこの家から仕事に通うっても言ってくれたんだ。私もうれしかったけど、真和が一番うれしそうだった」
「真和も色々と我慢してただろうからね。もしかして、夏樹ちゃんベッタリじゃなかったのかい?」
「分かる?トイレに行く時も離れないぐらいにベッタリだったよ」
「そりゃあ良いことじゃないか。これから一緒に暮らすんだろう?結婚も視野に入れて」
「うん。詳しくは話してないけどそうしたいとは思ってる。それに真和がね――」
そう言葉にしながら、昨日の夜の事ではなく、朝起きてからの出来事をソンちゃんに話して聞かせた――