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ひと夏の恋……そして……
第23章 友情と愛情と絆

「夏樹、愛してる。ずっと夏樹と一緒にいたい」

想いを言葉にしなかったからすれ違ってしまった私たち。
だから、好きだという気持ちを言葉で表し伝えた。

「ああ。俺も真緒の事を愛してる。もう誰にも渡さない」

お互いの気持ちが重なりあえば自然と唇を寄せキスを交わした。
啄む様なキスを何度も交わし、それだけで物足りない私たちのキスは徐々に激しくなる。
頭を固定され、溶け合いそうになるほど舌を絡め、感じる身体は立っていられなくなり夏樹にしがみついた。

「……とりあえずベッドに行こうか」

夏樹は目を細めながら私の頬を人差し指でなぞると、抱きかかえるようにして隣の部屋に足を進めた。
その部屋はキングベッドがひとつだけの贅沢な部屋。
その部屋の電気もつけないまま、私の身体を労わりながらベッドの上に押し倒した。
電気もつけていないから夜景の明かりがキラキラと光り輝いているけど、その眩い光も目には入らない。
今は目の前にいる相手だけに視線も心も奪われていた。


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