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ひと夏の恋……そして……
第23章 友情と愛情と絆

「優しくするけど、痛かったら言って」
夏樹の言葉に小さく頷くと、夏樹は腰に力を入れて私の中に入ってくる。
久しぶりにする行為は、小さな痛みと、それを上回る大きな幸せを運んでくれる。
押し広げながら入ってくる感覚は、そこに夏樹がいるのだと身体で示すかのようでうれしい。
それに、初めて感じる夏樹自身に感動して涙が浮かび上がる程だった。
本当は5年前に受け入れるはずだったもの。
それを私の勝手で待たせてしまった。
呆れることもなく、見捨てることもなく、ずっと傍にいてくれた夏樹。
「夏樹っ、愛してるっ」
そんな事を思うと、自然と言葉になる。
その言葉を受け取った夏樹も私を力強く抱きしめて、同じだけの愛をくれる。
「俺も愛してる……やっと繋がれた、やっと……」
そう言って、最後の方は聞こえず嗚咽が聞こえ始めた。
きっと、夏樹も私と同じ気持ちなんだと伝わり、何も言わずにただ抱きしめあっていた。
その温もりだけでも幸せだった。
やっと身も心も繋がり合えたのだと実感することができた。

