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ひと夏の恋……そして……
第23章 友情と愛情と絆

「夏樹が良いなら私はいいよ。でも和泉がどういうかだね。和泉って意外と頑固だよね」
「それは言えてるな。一度決めたら突き通す。でも俺は諦めない。俺たちの為に一番欲しいものを諦めたんだ。今更譲ってやるつもりはないが……その恩には報いたい」
そう言って夏樹は笑った。
病院に行けば、私たちが思っていた通り和泉はイヤな顔をする。
「だから、もう関わるのは良そうって話したよね」
呆れたようにため息交じりに言い放つ和泉。
だけど、それが本心じゃないことぐらい私も夏樹も分かっている。
「関わるよ。あの島を守ってくれたのは和泉でしょう?今回だけじゃない。5年前だって守ってくれた。一番傷つきながら守ってくれた和泉を切り捨てられないよ」
「真緒の言う通りだ。かっこつけんなよ。島を守って颯爽と消えようとしても許さないからな。あのリゾート開発もお前の案だ。しっかりと最後まで面倒みろよな」
夏樹は腕を組み偉そうに上から物を言う。
だけど、これは和泉が受け入れやすいようにだと分かっている。

