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駆け上がれ、大人の階段!
第2章 その一言に導かれて
「え! あんたまだセックスやってないの?」
お経のような四時間目の国語が終わり、やっと眠気が覚める昼休みが始まったと思いきや、今度は眠気がぶっ飛ぶような夏華の言葉が私の鼓膜を貫いた。あまりの衝撃に、箸で掴んだウィンナーが机の上へとダイブする。
「ちょ、ちょっと夏華! そんなこと大声で言わないでよ!」
春菜はウィンナーが転げ落ちたことも忘れ、慌てて声を発する。目の前の相手と言えば、驚いているのか、それとも呆れかえっているのか、先ほどから目をパチクリとしているばかりだ。
「だってあんたら、もう付き合って半年なんでしょ?」
なのにどうして? と続け様に問い詰めてくる友人に、私は動揺しながら口を開いた。
「ち、ちがうよ! まだ半年だから、そういうのは……その……だから……」
語尾にいくほど、無意識に声が小さくなっていく。頭の中にリフレインするのは、さっき夏華が言った言葉。
まだセックスやってないの?
それが重石のように自分の心にのしかかる。
「はぁ、何バカなこと言ってんのさ。半年だったらだいたいみんなやってるよ? 私なんて今の彼氏とは、付き合った初日にヤッたぐらいなんだから」
「え! そうなの!」
今度は春菜が目をパチクリとさせながら小声で叫んだ。
恋愛初心者のよちよち歩きのような私と違い、目の前でコンビニで買ったサンドイッチをパクついている彼女は、もうはやその道の猛者だ。
今の彼氏だって、一体何人目と言っていただろうか? もうはっきりとは覚えてないけれど、軽く十人は超えているはずだ。
お経のような四時間目の国語が終わり、やっと眠気が覚める昼休みが始まったと思いきや、今度は眠気がぶっ飛ぶような夏華の言葉が私の鼓膜を貫いた。あまりの衝撃に、箸で掴んだウィンナーが机の上へとダイブする。
「ちょ、ちょっと夏華! そんなこと大声で言わないでよ!」
春菜はウィンナーが転げ落ちたことも忘れ、慌てて声を発する。目の前の相手と言えば、驚いているのか、それとも呆れかえっているのか、先ほどから目をパチクリとしているばかりだ。
「だってあんたら、もう付き合って半年なんでしょ?」
なのにどうして? と続け様に問い詰めてくる友人に、私は動揺しながら口を開いた。
「ち、ちがうよ! まだ半年だから、そういうのは……その……だから……」
語尾にいくほど、無意識に声が小さくなっていく。頭の中にリフレインするのは、さっき夏華が言った言葉。
まだセックスやってないの?
それが重石のように自分の心にのしかかる。
「はぁ、何バカなこと言ってんのさ。半年だったらだいたいみんなやってるよ? 私なんて今の彼氏とは、付き合った初日にヤッたぐらいなんだから」
「え! そうなの!」
今度は春菜が目をパチクリとさせながら小声で叫んだ。
恋愛初心者のよちよち歩きのような私と違い、目の前でコンビニで買ったサンドイッチをパクついている彼女は、もうはやその道の猛者だ。
今の彼氏だって、一体何人目と言っていただろうか? もうはっきりとは覚えてないけれど、軽く十人は超えているはずだ。