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第6章 社内イジメ

グッ
琉の手が愛里咲の首を軽く絞める。

「や……あ……」

息が出来ない訳じゃない。
それでも苦しい。

琉がもう少し力を入れれば死ぬかもしれない。

そう思えば、愛里咲の身体が震え出す。

抵抗せずにはいられずに、愛里咲は顔を左右に振りたくる。


「お前、オモチャのくせに俺に反発し過ぎ」

「…ごめ…なさ……」

琉の手に力が篭る。

愛里咲は抵抗を止め、微睡む意識の中で琉を見上げる。

怖いのに……
すごく怖いのに、こういう時の琉の恍惚とした表情が好きだと愛里咲は思う。

見開いた瞳からポロポロと涙を零しながら、愛里咲は琉の顔に見惚れていた。