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第7章 嫉妬狂い

里中の車が、駐車場から道路に出た瞬間、


キキ─────ッ!!!!!


里中が急ブレーキを踏む。

ヘッドライトで照らされて顔は見えないが、誰かが車の前に飛び出し両手を広げていた。


「危ないじゃないか！」

里中が運転席から外に降りていく。


「……え？」

目の前の人物は、愛里咲の座る助手席側に回り込む。

ガチャッ
助手席のドアが開けられた。


「……琉ちゃん？」

はぁはぁと息を切らせ汗だくの琉が、助手席のドアを開け、愛里咲を見下ろしていた。

その瞳は、怒りに満ちている。

(怖い…ッ)
愛里咲は身を硬くした。


「きゃっ」

突然伸ばされた琉の手が、強引に愛里咲を引っ張り車から引きずり降ろした。