この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
サディスティック・マリッジ
第13章 Wデート
「ちょっ…琉⁈ 落ち着け! いつも冷静なお前らしくない」
佐藤が、琉と央汰の間に入る。
ハッと一瞬目を見開いた琉。
佐藤のおかげで我に返り、パッと央汰から手を離すと大きく息を吐いた。
「……すみません。頭冷やして来ます」
佐藤と根岸に告げ、外へと繋がるドアに向けて歩き出す琉。
「あんな琉、初めて見たな」
その背中に呟く佐藤の言葉に、呆然気味の根岸も頷いた。
「……っ……」
愛里咲の頬には、幾つもの筋が伝っていた。
央汰が会社に一斉送信したメール。
あの後のイジメのひどさ、塚本と白取にされた事……。
あの後も何も変わらない琉の愛里咲に対する態度。
それを冷たい人間だなんて思ったけれど、あんな姿を見ても変わらずいてくれた事にどれだけ救われたかわからない。
(……あんな風に想っていてくれたんだ)
愛里咲の心の中に温かい気持ちが広がり、瞳からは温かな涙が零れ落ちた。
「俺らの事はいいからさ、追いかけてやって?」
佐藤の言葉に頷いた愛里咲は、急いで琉を追いかけた。
佐藤が、琉と央汰の間に入る。
ハッと一瞬目を見開いた琉。
佐藤のおかげで我に返り、パッと央汰から手を離すと大きく息を吐いた。
「……すみません。頭冷やして来ます」
佐藤と根岸に告げ、外へと繋がるドアに向けて歩き出す琉。
「あんな琉、初めて見たな」
その背中に呟く佐藤の言葉に、呆然気味の根岸も頷いた。
「……っ……」
愛里咲の頬には、幾つもの筋が伝っていた。
央汰が会社に一斉送信したメール。
あの後のイジメのひどさ、塚本と白取にされた事……。
あの後も何も変わらない琉の愛里咲に対する態度。
それを冷たい人間だなんて思ったけれど、あんな姿を見ても変わらずいてくれた事にどれだけ救われたかわからない。
(……あんな風に想っていてくれたんだ)
愛里咲の心の中に温かい気持ちが広がり、瞳からは温かな涙が零れ落ちた。
「俺らの事はいいからさ、追いかけてやって?」
佐藤の言葉に頷いた愛里咲は、急いで琉を追いかけた。