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第15章 もしかして…嫉妬？

「しっかしお前、自分の心配よりまず愛里咲ちゃんの心配か！」

佐藤がニヤニヤしながら琉の肩を抱く。


「え？」

「いや〜、"愛"だな」

「は？」

佐藤はうんうんと頷きながら、琉の頭をガシガシ撫でる。


「あの日、愛里咲ちゃんがお前を追いかけてった後、2人でどこで何してたぁ？」

「は⁈ 」

佐藤の言う”あの日”とは、Wデートをした日の事だろう。

浜辺のテトラポッドの陰で愛里咲を抱いた後、佐藤と根岸と合流した琉の顔は不機嫌さの欠片もなかった。


「お前、すげースッキリした顔して戻ってきたじゃん？ 詳しく聞きたいなぁ」

佐藤は琉の顎を捕まえる。

「げ！ ちょっ！ 佐藤さん‼︎ 」

間近に迫る佐藤の顔に、琉はジタバタと暴れてもがいた。