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サディスティック・マリッジ
第17章 最終章・結婚式
エレベーターを降り、外に出る。
会社前には見覚えのある車が停まっていた。
「里中さん?」
呟いた後、愛里咲は慌てて口元を押さえ恐る恐る琉の方を見た。
琉は、愛里咲に気付き笑顔で近付いてくる里中を睨んでいる。
「愛里咲! 久しぶりに食事にでも行かない?」
琉の視線なんて気にも止めず、里中は愛里咲の手を取る。
「ごめんなさい、食事は…結構です」
琉の視線に怯えつつ、愛里咲は少し強引に里中に握られていた手を引っ込めた。
半泣き顔の愛里咲に、里中は心配そうな顔を向ける。
そんな里中の視線から逃れるように目を逸らし、愛里咲は小声で聞いた。
「何であんな話を琉ちゃんに?」
「……愛里咲は幸せなの?」
愛里咲の言葉には答えず、逆に里中が愛里咲に聞く。
(幸せ? そんなの決まってる……)
どんな事があっても、気付けば笑っている。
琉の態度に一喜一憂しながら、それでも満たされている。
何があっても変わらず隣にいてくれる琉。
(それでも、まだ言葉が欲しいだなんてワガママかな…)
会社前には見覚えのある車が停まっていた。
「里中さん?」
呟いた後、愛里咲は慌てて口元を押さえ恐る恐る琉の方を見た。
琉は、愛里咲に気付き笑顔で近付いてくる里中を睨んでいる。
「愛里咲! 久しぶりに食事にでも行かない?」
琉の視線なんて気にも止めず、里中は愛里咲の手を取る。
「ごめんなさい、食事は…結構です」
琉の視線に怯えつつ、愛里咲は少し強引に里中に握られていた手を引っ込めた。
半泣き顔の愛里咲に、里中は心配そうな顔を向ける。
そんな里中の視線から逃れるように目を逸らし、愛里咲は小声で聞いた。
「何であんな話を琉ちゃんに?」
「……愛里咲は幸せなの?」
愛里咲の言葉には答えず、逆に里中が愛里咲に聞く。
(幸せ? そんなの決まってる……)
どんな事があっても、気付けば笑っている。
琉の態度に一喜一憂しながら、それでも満たされている。
何があっても変わらず隣にいてくれる琉。
(それでも、まだ言葉が欲しいだなんてワガママかな…)