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サディスティック・マリッジ
第3章 彼氏の前で
泣き顔に噴き出され、ブスとまで言われ、愛里咲は怒りに震えた。


「ブスブス言うなッ」

ソファーから立ち上がり、振り向き様に琉にタオルを投げつける。

「これで縛って欲しいって事?」

タオルを拾った琉が、意地悪く笑いながら立ち上がる。

「……っ帰る‼︎」

琉の悪魔の微笑みに貞操の危機を感じた愛里咲は、鞄を拾い上げ玄関へ向かおうとした。


─────が、

ガバッ
後ろから琉に抱き締められた。


「琉ちゃ…っ⁉︎」

見上げた琉の瞳は優しくて、その唇も優しく愛里咲の唇を啄ばむ。


「ッ…んッ……」

慣れない優しい口付けに身を固くしていた愛里咲だが、止まない琉の優しいキスに溶かされていく。


(何で? 何で急にこんな優しいキス……?)

戸惑いながらも、愛里咲の腕は琉の背中に回され、気付けばせがむように唇を押し当てていた。

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