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爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第17章 3 羅袖 香を動すも 香已まず
白い革製のミュールはとても小さい。環の身長は高いヒールを履くとほぼ薫樹に近くなる。
彼女をかっこいい女性だと涼介は思ったが、大きな女性は大抵足も大きいだろうと、全く好みの対象ではなかった。相手も全く自分に関心がない様なのでお互い様なのだが。
ところがいざ足を見るとどうだろう。身体と比例しなくてもサイズが小さいことがわかる。恐らく22センチないだろう。自分のてのひらよりも小さいかもしれないと、涼介は環の足と自分の手を見比べる。
環のような素っ気ない女性になんら好感は持てないが、涼介は彼女の足のことが頭にこびりつく。
頭を抱えていると薫樹との話は終わったようで、「それじゃ」と彼女は立ち上がり、また濃厚な香りを残して立ち去った。
彼女をかっこいい女性だと涼介は思ったが、大きな女性は大抵足も大きいだろうと、全く好みの対象ではなかった。相手も全く自分に関心がない様なのでお互い様なのだが。
ところがいざ足を見るとどうだろう。身体と比例しなくてもサイズが小さいことがわかる。恐らく22センチないだろう。自分のてのひらよりも小さいかもしれないと、涼介は環の足と自分の手を見比べる。
環のような素っ気ない女性になんら好感は持てないが、涼介は彼女の足のことが頭にこびりつく。
頭を抱えていると薫樹との話は終わったようで、「それじゃ」と彼女は立ち上がり、また濃厚な香りを残して立ち去った。