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爪先からムスク、指先からフィトンチッド
第19章 5 王と姫と王子
「君は……初めてじゃないか……」
涼介は大きく深呼吸をしてベッドの端に引っかかっていた環の白いブラウスを、彼女の身体を見ないように背中からふわりと掛けた。
「わかる――の」
「あまり大きな声では言えないが、それなりに女性経験はあるんだ。――女性がヴァージンかどうかは、最後までしなくてもわかるよ」
「そう――。じゃあ、抱かないのね」
「抱きたいと思ったのは本当だが……。もっと大事にした方がいい」
「もうジャンもいないのに……」
「そうだ。どうしてなんだ。君はジャンの恋人だっただろう?」
「ジャンの……私はリトルプリンセス……」
涼介は大きく深呼吸をしてベッドの端に引っかかっていた環の白いブラウスを、彼女の身体を見ないように背中からふわりと掛けた。
「わかる――の」
「あまり大きな声では言えないが、それなりに女性経験はあるんだ。――女性がヴァージンかどうかは、最後までしなくてもわかるよ」
「そう――。じゃあ、抱かないのね」
「抱きたいと思ったのは本当だが……。もっと大事にした方がいい」
「もうジャンもいないのに……」
「そうだ。どうしてなんだ。君はジャンの恋人だっただろう?」
「ジャンの……私はリトルプリンセス……」