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ヘタレ男の夏の星空
第1章 ヘタレ男の夏の星空
毎年、8月終わりには実家へ戻る。
ぴったりと日付も合わせたいところだが、仕事をしている以上それは仕方ない。
一番近い土日で戻ることに決めていた。


小さな、小さな港町を出て早数年ーー。
俺はもうすぐ28の誕生日を迎える。


ナツ……俺、もうすぐ30になっちまう。


何年たっても俺の中から消えることのない想い。

ナツ…夏樹への想いだけは女々しくても消えることがない。


そして切なさだけが、年齢を重ねるごとに増していくんだ。




毎年ーー。

この時期だけーー。

夏樹のいなくなった、この時期だけ

俺は泣く。
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