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8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第8章 永遠
古びた木の柵に、たくさんの絵馬が掛かっていた。
風に煽られて、カタカタ音を立てている。
そのひとつを手に取った。
『ふたりの愛が永遠に変わらぬ事を誓います』と印刷された文字。その後ろに、ほとんど消えかかった署名。『耕平と桃香』
痕跡も全部消すと言ってたのに、残っているじゃないか。
もしかして、僕のためか?いや違うな。ただのミスだろう。
永遠の孤独だと、あの人は言った。
それは違う。
ももちゃんがいる。僕の中に。
僕を真っ直ぐに愛してくれた、一途で清らかな心。
一点の曇りもない、純真で美しい少女。
輝く笑顔。おいしそうに食べて、無邪気に喜び、飛び跳ねる姿。
しなやかで美しい体。
滑らかな肌。僕を包んでくれた、湿った温かい柔肉。
僕の腕の中で悦びに震える、あの表情。
風に煽られて、カタカタ音を立てている。
そのひとつを手に取った。
『ふたりの愛が永遠に変わらぬ事を誓います』と印刷された文字。その後ろに、ほとんど消えかかった署名。『耕平と桃香』
痕跡も全部消すと言ってたのに、残っているじゃないか。
もしかして、僕のためか?いや違うな。ただのミスだろう。
永遠の孤独だと、あの人は言った。
それは違う。
ももちゃんがいる。僕の中に。
僕を真っ直ぐに愛してくれた、一途で清らかな心。
一点の曇りもない、純真で美しい少女。
輝く笑顔。おいしそうに食べて、無邪気に喜び、飛び跳ねる姿。
しなやかで美しい体。
滑らかな肌。僕を包んでくれた、湿った温かい柔肉。
僕の腕の中で悦びに震える、あの表情。