この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
8月のヒメゴト ~僕と桃香の7日間~
第8章 永遠
あの日々の全てを、鮮明に詳細に覚えている。何一つ、忘れることはない。
だから自分の選択を、後悔していない。
僕が永遠に生きるなら、それは彼女も同じだ。
そうだよね、ももちゃん。
『うん。ずっとずっと、お兄ちゃんと一緒だよ』
「愛してるよ、桃香」
『わたしも。お兄ちゃん、愛してる』
ベンチに座って、ぼんやりと風景を眺めている男がいた。
かすかに、その体が光っている。
あの男か。
僕は近づいて声をかけた。
「松野明宏さんですね」
男は驚いて、僕を見た。
「お、俺が見えるのか!?どうして?俺、死んでるのに…」
僕は黒い帽子を少し持ち上げて、挨拶した。
「初めまして。私は魂を導く者です」
だから自分の選択を、後悔していない。
僕が永遠に生きるなら、それは彼女も同じだ。
そうだよね、ももちゃん。
『うん。ずっとずっと、お兄ちゃんと一緒だよ』
「愛してるよ、桃香」
『わたしも。お兄ちゃん、愛してる』
ベンチに座って、ぼんやりと風景を眺めている男がいた。
かすかに、その体が光っている。
あの男か。
僕は近づいて声をかけた。
「松野明宏さんですね」
男は驚いて、僕を見た。
「お、俺が見えるのか!?どうして?俺、死んでるのに…」
僕は黒い帽子を少し持ち上げて、挨拶した。
「初めまして。私は魂を導く者です」