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不倫のはて
第8章 交差する時
直樹のメールに
メッセージを入れて
送信ボタンを押そうか
何度も悩んで
結局止めた。
返信をしたら
直樹への気持ち
抑えが利かなそうな気もした。
昨日 夫から
怒られたばかりだ。
いろいろなことを考えて
つい ぼんやりしてしまうが
頭を振り
気持ちを切り替える。
家事をこなさなければ
いずれ バレるかもしれない・・・・
それでも1日でも遅く
美鈴のためにも
この家庭を守るつもりだ。
不安に押し潰されそうな気持ちを
奮いたたせるように
無我夢中で 家事をこなした。
夕御飯も 昨日は買ってきた
惣菜ばかりだったから
今日はちゃんと作らなきゃ・・・・
日の沈むのが
一気に早くなった。
夕焼けが 真っ赤に染まる中
買い物に行った。
夕焼けから少しづつ暗くなる
その暗闇に
自分の抱える
不安な将来が
写し出されるようで
怖かった。