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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第2章 お泊り会
「ここだよ、寝室。」
案内された部屋には、大きなベッドがちょうど二つ。
その間にはシンプルなテーブルランプが置かれていた。
3LDKに一人暮らし、立派な家具、片付いた部屋…。
「さっきから思うんだけど、白馬くんてリッチマンなの?」
「さぁ、どうでしょう。」
そのまま質問返しされる。
考えても分かりっこないので、「リッチマンなんだな」
ということで自己完結させた。
────時間は少し経過し。
「ねぇ先輩、枕投げする?」
「しないよ、寝るよ。」
真っ暗な寝室に二人。
それぞれのベッドに身を沈ませていた。
「じゃあ恋バナする?」
「なんでさっきから修学旅行っぽいの笑。」
そして、さっきからこの後輩が寝かせてくれない。
正直、私も目が冴えてるから平気ではあるのだけど。
恋バナ、恋バナかぁ。そんなの久しくしてない。
今の私の恋愛はキャッキャウフフというより主人と奴隷って感じだし。
…そうだ、それなら白馬くんに聞いてみよう。
「ねぇねぇ、恋バナっていうんなら白馬くん彼女いるの?」
なんだか少しだけ気になった。
深い意味なんてない、なんとなくだよ。
「…あー、いるようでいません。」
????
「なにそれ、どういうこと?」
「女性は全員恋人ですから。」
っァァァアアアそうだよ君はそういうやつだった!
そしてまた真面目なのかフザケてるのか分からない!
すごいなぁ、ここまでナルシスト極めると人生楽しそうだ(遠い目)
「…そっか、さすが白馬くん。次元がちげぇや。」
「嘘ですよ真に受けないでくださいw」
白馬くんがクスクス笑ってる。
だって君分かりにくいんだもん。
「…まぁぶっちゃけて言いますと、好きな人ならいますよ。彼女はいません。」
「え、嘘?!」
まさかの好きな人がいるというピュアな回答。
てっきり女を取っ替え引っ替えしてると思ってたのに…
ごめん白馬くん。
「その好きな人って私知ってる?」
「知ってますね。知ってるというより…あー、はい、なんでもないです。」
なんか濁らされたけど、共通の知り合いということは同じ職場なわけだ。
…でも恋人いないんだ、ちょっとホッとし…たような気もするけどきっと違う。