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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第13章 同棲開始
「……そう。もう寂しくないんだね。」
「え?」
小さく呟くような彼の声。
よく聞き取れなかった。
聞き返す私に、白馬くんが
「なんでもないよ」と言いながら小さく笑う。
そして。
「つかその二つ俺らじゃんw先輩地味に女の子だよねwww」
次は遠慮もなく
噴き出すようにして笑ってきた。
言ってる内容は私も自覚あるからいいけどさ、
噴き出さないでおくれよ。
ものすごく恥ずかしくなってくる。
私は彼を睨みながら、
手に持つ二つのぬいぐるみで彼を叩いた。
「うるさいっ、別にいいでしょ。」
「ごめんごめん。全然いいよ、可愛い。」
彼が笑って流しながら、
私の攻撃を手で軽く受け止める。
……可愛いとかサラッと言ってくるし。
顔が赤くなるのを必死に抑えようと
眉間にシワを寄せていると、
白馬くんが突然叩く私の手首を掴んだ。
そして、そのまま私の顔をジッと覗き込んでくる。
「……ねぇ先輩、なんか────」
待って待って待って顔近い!!
あとこの距離感
下手したらキスされる!!
そう危機感を覚えた私は、
咄嗟にぬいぐるみを離して
彼の口を片手で勢いよく塞いだ。
「ちょっっと待って!」
「んぐっ?!」
私の手に押され、グッと離される白馬くんの顔。
「あのっ、えと、待って。ごめんいきなり、でも待って。」
四つのルールのことは彼には言えない。
言ったら意味なくなるし。
しどろもどろになりながら言葉を詰まらせていると、
彼は何かを察したように目を細め、
彼の口を塞ぐ私の手首を掴んできた。
そっと離され、露わになった彼の唇は
ゆるく弧を描いていて。
「……やっぱり。先輩、俺のこと警戒してるでしょ?」
もうバレてる〜〜(遠い目)
返答に困る私を追い詰めるように、
彼が私の頬に手を添えて距離を詰めてくる。
「いつもと様子おかしいもんね?なんか顔険しいし、反抗的だし。」
「そ、そんなことないです……。」
あ、まずいこれダメだ。
顔赤くなってきた。