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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第12章 兎と蛇


「これ、こっそりお揃いにできるっていうので人気らしくて。蛇塚さんにピッタリでしょう?」

「え?」


その言葉に、蛇塚さんがキョトンとした表情で彼を見る。


……待って、私なんとなく彼の意図がわかったかも。

もしかして白馬くん……






「うさにプレゼントされてはどうです?もちろん、お友達として。」






やっぱりそうだァァァ!

この人地味に
蛇塚さんとうさの関係を後押ししようとしてる!

いや、でもこの笑顔はどっちだろう。
ただ楽しんでるだけっていう可能性もあるな。


彼の言葉に、蛇塚さんが焦ったように顔を赤くさせる。
相手があの白馬くんだからか、口調がしどろもどろだ。


「いえ、でもっ……その……っ」

「あくまでお友達としてです。本人はお揃いということに気づきませんし、普通に喜ぶと思いますよ。
しかもこれ、二つセットだから他の商品よりお買い得なんです。」


彼がこのお店の店員かってほどにペンダントを勧める。

そしてちゃっかり
「お金をたくさん使えない」という彼女の言葉も
カバーしてるしね。

あはは、相変わらずゴリ押しなプレゼンが上手い……。


すると、蛇塚さんが少し考える素振りを見せるも、
ペンダントに視線を移してコクリと顔を頷かせた。


「じゃ、じゃあ、黒哉様がそこまで仰るのでしたら……。」


白馬くんの勝利。

蛇塚さんが彼からペンダントを受け取り、
お会計に向かった。

ホント、恋する乙女って感じで可愛い。

彼女が向こうへ行ったのを確認するなり、
白馬くんがすぐさまいつもの調子に戻る。


「先輩は?なにか買うの?」

「うん。私はみんなにこれプレゼントしようかなって。」


彼に見せたのは、五色のトンボ玉のストラップ。

私が黄緑で、白馬くんが黒。
蛇塚さんはピンクで、フリがオレンジ、うさは赤。

私の勝手なイメージカラーだ。


「こんな機会そうそう無いしさ。それに、私がこんな風に全員へ渡せば、蛇塚さんもうさにプレゼントしやすくなるでしょう?」


私が笑いながら話すと、彼も柔らかく微笑んでくれた。


「さっすが先輩、気遣い上手。」

「ふふっ、白馬くんも流石のゴリ押し上手。」


明らか褒め言葉ではない私の言葉に、
白馬くんが「嬉しくねぇwww」と言いながら
私の頬をつねってきた。

痛くないけど。


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