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第5章 サプライズ

────画面の前のみんな、聞いてくれ。

俺は今、大変混乱している。

なぜこうなったのだろう。
俺には全く検討もつかない。


…とりあえず。


「白馬くんごめんね突然。」
「黒哉クーン！あーそびーにきーたデースヨー！」


なんっっでフリーデンまでいるんだよ！！

なに？！突然先輩から『白馬くん今家にいる？』ってメール来てさ、実際いるから「はい」って返すじゃん？！
そしたらなんの返信もなくいきなりチャイム鳴って、開けたらお二人さんが「どうも〜」だぞ？！

わっっけ分かんねぇ……あと心の声疲れた。


「…まぁ色々聞きたいことあんだけど、とりあえず先輩おいで。フリはここでサヨナラー。」
「えぇぇえ？！ちょっと待ってクダサイ僕もイレテ！！」


先輩だけを中に引っ張り玄関を閉めようとすると、
フリが咄嗟にドアを掴んで阻止してきた。
この怪力め。力じゃ全然敵わねぇ。

しかも、先輩が俺の服の裾引っ張りながら「入れてあげて」って言うとかさ。
もう反則だろ、入れるしかねぇじゃん。


「…わかったよ。いいけど何も出せないからな。」


観念して力を緩めると、
フリが喜んだ顔で家に駆け込んだ。

「はいデース！お邪魔するデスヨひゃっふぅぅぅ！」

誰よりも先に上がりこんで騒ぎだすフリ。
遠慮ねぇなアイツ。俺が言うのも何だけど。

「先輩もどーぞ。」
「うん、なんかごめんね。お邪魔します。」

…なんか久しぶりに話せた気がする。

やばい、可愛い。抱きつきたい。いじめたい……はダメだ。
あーくっそ、欲望が勝手に出てくる。
おかしい、前まではこんなことなかったのに。
しばらく接してなかったからか？

己の邪心とひたすら格闘していると、
不意に奥から声が飛んできた。

「黒哉クーン！冷蔵庫借りていいデスー？？」

え。

アイツ今度は何を入れる気だ。
（前はみじん切りのニンニク入れられた）

先輩と部屋に入って見てみれば、フリの手には謎の白い箱。
…害はなさそうだからいいか。

「はいはい勝手にどーぞ。」
「ありがとデース！」

…フリがいてくれて良かったのかもしれない。
色んな意味で俺がヤバかった。
それに、いきなり俺と二人きりとか先輩も困るだろうし。



────まぁそれはいいとして。


「じゃ、二人共適当に座って。これから事情聴取するから。」