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会社のドSな後輩王子に懐かれてます。
第5章 サプライズ



────「で。」

あたりを見渡せば人混みだらけ。
老若男女が楽しそうに思い思いの時間を過ごしているココは。


「まさかのショッピングモールかよ!」


俺たちは家からほど近いところにある、大型商業施設に来ていた。

なにか買いたい物でもあんのかな。
二人の様子を見るに、先輩がなにか用事があるといった感じだ。
またソワソワしてる。

一方でフリは二階のゲーセンに興味深々。
コイツ弱いくせにゲーム好きだもんなぁ。


「それで、これからどうす…」


これからどうする。
そう言おうとした矢先。

「僕ゲーム見てくるデス!お二人共自由に過ごしテ〜!」
「はぁ?!ちょっ、まっ…!」

フリが一目散に二階に飛んでいってしまった。

…なに、もしかしてコレも計画のうちとか?
そう思って先輩の方チラッと見たけど違ったわ〜。
先輩もかなり焦ってるわ〜。

「…先輩大丈夫?俺と二人とか気まずくない?」
「えっ?!あ、うん。全然だいじょぶ!」

ホントかな。
まぁでも怖がったりしてる様子は無いし、
それなら大丈夫か。

やけに顔赤いけど。


「…えぇっと。私ちょっと食材買いたいんだけど、白馬くんどうする?どこか見たいところあるなら行ってもいいよ。」


なるほど、食材を買いに来たのか。

…どうすっかな。
先輩的には俺がいない方が楽なのかもしれないけど、
俺的には俄然ついていきたい。

先輩の方に視線をやれば、
パチリと目があって咄嗟に顔を逸らされてしまう。


────疼き出す嗜虐心。


「…そうだなぁ。見たいところないし、俺も一緒に行こっかな。」


爽やかに笑顔で答えると、
肩をはねさせて顔を更に赤くする彼女。


ごめんね先輩、ちょっと意地悪したくなっちゃった。





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