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第7章 　危機からの脱出

　やがて２０６０年、矢部長期政権に代わって奥原琴葉が日本初の女性総理大臣に就任。
　蒼井瑠衣は環境大臣、岡野詩音は法務大臣、さらに、霧島一美文科、姉川朱里財務などなど１０名の女性大臣が誕生し日本初の女性総理大臣奥原琴葉を支えた。
　
　こうして２１世紀も半ばを過ぎ、ようやく日本は本格的な女性の活躍する社会を迎えたのであった。

　幾多の女性たちの英知とその身を賭した犠牲によって・・・。

　何とこの女性大臣たちはそろいもそろって未婚の母。
　その父親が誰かを知るのは母親だけ。
　そして、母親となった女性大臣達も、「種付け男」がどこにどれほどの種を撒き散らしたか、知る由もないのである。
　だから、「ＤＮＡ鑑定書」は多くの親が自分たちの子どもを近親婚から守るためにも必須の条件であった。

　人口減少の新たな原因として浮上した環境ホルモンとの闘いは難航した。

　人類の絶滅危惧種からの脱出、そして日本の沈没を免れるには、しばらく肉食系男子の奮闘に掛かっている。

　完