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第5章 掲示板

　男の指は容赦ない。恵子はつま先立ちにこそならないものの、かかとに体重をかけて立っていられない。満員の車内で動かしようのない両手がそれでもバタバタと宙を掴もうともがき、ようやく前にいる誰かの背中にすがるように、軽く握った右のこぶしをおいた。
　だめだ、冷静にならなきゃ。でも、どうしよ。
　ドアがどうやって、いつ閉まったのか、覚えていない。動き出すと、男の指が少し抜けた。…そしてまた突き上げた。
「ぁん…ぅうんん…。」
　それを何度か繰り返す。だんだん慣れてきた。
「はぁ、ふぅぁあ。はぁ、ふぅぁあ･･･」
　息遣いを押えることが出来ない。男のリズムに合わせて、恵子の荒い息遣いが満員の車内のわずかに残された空間に静かに漏れる。ワイシャツ男の右手が恵子の右手を乱暴に掴んだ。振りほどこうとするが、アナルを男の中指で突き立てられていて、まるで串刺しにされたスズメのように、抵抗することが出来ない。こんなにも簡単に右手を許したことは無い。迷わず男は自分の股間に恵子の右手を誘導する。そうなるだろうと恵子にも予想がついた。
　この男があのワタルなのか？それともほかの誰かなのか？
　文面から感じたワタルとは別人だった。だが、だからと言って誰なのかは分からない。ファスナーを開け男はそこに自分の一物を引っ張り出した。恵子に握らせた男性のシンボルは、すでにすっかり大きくなっていた。不幸にも恵子の位置からソレを見ることが出来た。勃起した一物を握らせ奉仕を求める。目を背け、仕方なく摩り始めた。小指側でペニスの根元を握り、人差し指の腹で亀頭の裏側を摩る。男根がますますたくましくなる。それに合わせて前後に摩る。
　自分のものを握らせて悦に入ったワイシャツは、恵子のキャミソールの裾から無理やりにその太い右腕をねじ込むと荒々しく強引に動かした。伸縮しない薄い生地のキャミソールの中で男の太い腕が自由に動き回れる隙間は無い。それでも強引に男の右手は恵子の右乳房を手のひら全体で掴んだ。そして本能のままに揉み拉（しだ）く。さらに乳首を指先でつまみ上げ、そしてこねる。