この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
碧の島 2
第21章 狂女
俊也side
・・・・・・・・・・。
明かりがついていた部屋を見つけ・・・走って部屋の前に行くと・・・ものすごい悲鳴が聞こえ、もう心臓が飛び出そうなくらい俺の中で緊張が走った。
もしかしたら・・・なんて・・・
もし何かあったら俺はもう・・・。
勢いよくその部屋の扉を開けると、テーブルの奥にいたすらりとした女が勢いよく立ち上がって・・・・・。
「きゃぁぁぁあああああああーーーーーーッ!!!!」
と・・・奇声のような声を上げナイフをこっちに向けていた。
そのナイフには血がついている。
俺の体は固まった。
恐怖じゃない。
こんな狂ってる女怖くない・・・・。
ゆっくり足を前に出し・・・
ゴクッと唾を飲み込む。
何も・・・・何もありませんように。
お願いだから・・・・・。
テーブルの奥の景色・・・見たくない。
でも・・・・。
女の後ろに・・・床に伏せた状態で縛られた・・・・桜・・・・・。
その顔の下から血が流れ床にべっとりと・・・・真っ赤な・・・・桜の血。
「・・・・・・・ッ!?・・・・・・・・」
声が出ない・・・・
思わず桜の方に走って行こうとすると女が俺の方にナイフを向け・・・・・
「刺すわよっ!!!!!!」