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碧の島 2 
第21章 狂女



「刺せよッ・・・・・俺を刺せばいい・・・・でもそいつはもうこれ以上傷つけんなッ??」


桜が殺されてしまうなら俺が刺されて終わりにすればいい。

俺は桜の事大好きだけど・・・・

一緒に居たいけど、

桜が居ない世界で生きるなら俺が刺されて桜に生きてほしい。



その時・・・・。

俺の背後から・・・。

「この人たちを殺すのは・・・間違ってる・・・・」

低い声が聞こえた。

真也だった。

真也はゆっくり俺の方に近づき・・・・。

「人を殺めてはいけない・・・・」

そう言った・・・。

女は血走ったような目で俺と真也を交互に見た。

そして・・・・。

「貴方は間違ってる、俺もずっと間違った生き方をしてきた・・・だから今その生き方を変えないともう一生そのままですよ?」

真也・・・・。

女は目を見開き凄い顔で真也を睨み・・・・・。

「私の母は・・・この子の父親に妊娠させられて私が産まれたの・・・・・」

手は震え足もがくがくと震わせながら女はそう言った。

「その後違う男との間に妹が生まれたけど・・・その人は母と結婚することはなく病気で亡くなり・・・私には父と呼べる人はいなかった・・・・」



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