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第3章 唇

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　サクラ色の唇
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　僕は膝をついたサクラの前に仁王立ちになっていた。もう、僕のモノはギンギンではち切れそうだ。時々、それがバネのようにユラユラ揺れるたび、根元に重さを感じた。
　
「ねえ、食べてあげようか？」

「えっ……」
　
　サクラの切れ長の目が上目遣いに僕を見た。その目は少し潤んでいるように見えた。
　
　ちゅっ、ちゅっ……。
　
　クチバシのようなサクラ色の小さな唇が僕の縫い目を何度か啄んだ。ぴょこんと跳ねた僕がそり返るようにグンと背伸びをする。皮が引きつって痛かった。
　
　ちゅっ……。
　
　サクラの開いた手のひらが僕の重さを量りながら、今度はサクラ色の唇が僕の先っちょを啄む。
　
「ひゃっ……」
　
「ふふふ、カワイイ声ね……透明なのが、いっぱい出てる」
　
と、もう一度僕を啄んだ。サクラは自分の小さな唇に何か美味しい物でも頬張るように、僕を喉の奥に押し込んでゆく。
　
　
　くうっ。
　
　窮屈な所に吸い込まれていく感触で全身に鳥肌が起った。
　
　唇を噛む。サクラの中を妄想する。また、僕が背伸びをした。サクラの口の中で。痛いほどに。
　
　僕は全部は納まり切らなかった。サクラの体温に僕が包まれる。
　
　プチュッという音。
　
　はちみつのような粘りがねっとりと僕にまとわりついて、溢れたそれが納まりきらない僕を伝って溢れ出した。
　
「くはっ……大きすぎ。ご、ゴメン」
　
　サクラが僕を吐き出す。
　
　テラテラとした粘りが僕にまとわりついいる。名残惜しいそうにツーっと銀色の糸がサクラに伸びる。
　
　サクラは熱い息を吐いた。