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官能小説を描いてみたい人の参考書になりたい
第8章 男性器
☆:*・∵.:*・☆
 刀の柄のような
☆:*・∵.:*・☆
  
 小夜は彼の腰元に目をやる。漆黒の鞘が見えた。重々しいその長さは一尺(三十センチ)ほどだ。
 
(武器は脇差だけ……)
 
 安物の着流しの装いからすると近くの藩からの浪人といったところだと思った。襟元から見えるその胸元には筋肉の盛り上がりが見えた。

 彼の手のひらはまだ小夜の両脚の間にあるが動きはない。小夜は筋肉が纏うその腕に沿い、そこに手を滑らせる。
 
「おめえも大胆だな。まあ、ちょうどいい。頼むよ。俺の|倅《せがれ》もさあ」
 
 熱を帯びた男の声が笑みを含んでいた。小夜は身体を男の側に捻り、捲くれた着物の帯の下辺りから片方の手を滑り込ませて探る。小夜の手のひらは筋肉質の下腹を通り、腿の間にある男の塊を包み込んだ。と、それは瞬く間に小夜の手のひら一杯になった。

「ああ、刀の|柄《つか》のように固くて立派な……」
 
 土色の男の顔に赤みが刺した。
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