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もしも勇者がラスボスと子作りをしてしまったら。
第1章 いきなりラストシーンです。
「これで……終わりだ……」
崩れ始めた城壁を見上げながら、私は目の前で膝をついている人間に告げた。
今日までこの世界を支配し続けてきた自分の象徴である根城を、まさか最終兵器として使うことになるなんて……。
だが、こうでもしなければ、憎むべき存在である相手を殺すことができない。
もう、私には力が残っていない……
折れ曲がった自分の情けない翼を見て、思わず瞼を閉じる。
魔族の中でも最強と謳われていたドラゴンの一族であるこの私が、『勇者』などともてはやされている人間ごときにここまで追い詰められてしまったなんて……ありえない。
崩れ始めた城壁を見上げながら、私は目の前で膝をついている人間に告げた。
今日までこの世界を支配し続けてきた自分の象徴である根城を、まさか最終兵器として使うことになるなんて……。
だが、こうでもしなければ、憎むべき存在である相手を殺すことができない。
もう、私には力が残っていない……
折れ曲がった自分の情けない翼を見て、思わず瞼を閉じる。
魔族の中でも最強と謳われていたドラゴンの一族であるこの私が、『勇者』などともてはやされている人間ごときにここまで追い詰められてしまったなんて……ありえない。