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もしも勇者がラスボスと子作りをしてしまったら。
第1章 いきなりラストシーンです。
「なっ!」
一瞬にして冷静になる意識。
そして、身を焼き尽くすような羞恥心。
死を前にして何もかもをさらけ出してしまった自分の心に、今更になって怒濤のような後悔の念が押し寄せてくる。
私は……私は……一体なんてことを!
かああっと熱を持った両頬を隠すように、私は両手で顔を覆った。
すると、閉じた瞼の向こうから、ベギラの怒り狂った声が聞こえる。
「き、貴様! よくもコルサ様に!」
その声を聞いた瞬間、「いけない!」と私は心の中で叫んだ。
慌てて両手を顔から離し、目の前を見れば、使い魔のコウモリが鋭い翼で肌を剥き出しにした勇者の心臓を貫こうとしているところだった。
「やめんかベギラぁあ!」
反射的に大声で叫んだ私は、その勢いと一緒に裸のまま腰をひねると、自分の子分に向かって全力の回し蹴りを放った。
「げぶっ!」となんとも間抜けな声を漏らし、踵に当たった使い魔は、私の力強さを証明するかのように流れ星のようなスピードで遥か彼方へと飛んでいく。
「……」
何をやっているんだ、私は……。
その疑うことなき忠誠心で、必死になって主人を助けてくれた使い魔に、回し蹴りを放ってしまった自分。
なぜこんなことを……、と理解できぬ自分の行動に頭を悩ませていた時、「うぅ……」と足元から呻き声が聞こえた。
その声に、ハッと我に戻った私は慌ててその場から離れる。
一瞬にして冷静になる意識。
そして、身を焼き尽くすような羞恥心。
死を前にして何もかもをさらけ出してしまった自分の心に、今更になって怒濤のような後悔の念が押し寄せてくる。
私は……私は……一体なんてことを!
かああっと熱を持った両頬を隠すように、私は両手で顔を覆った。
すると、閉じた瞼の向こうから、ベギラの怒り狂った声が聞こえる。
「き、貴様! よくもコルサ様に!」
その声を聞いた瞬間、「いけない!」と私は心の中で叫んだ。
慌てて両手を顔から離し、目の前を見れば、使い魔のコウモリが鋭い翼で肌を剥き出しにした勇者の心臓を貫こうとしているところだった。
「やめんかベギラぁあ!」
反射的に大声で叫んだ私は、その勢いと一緒に裸のまま腰をひねると、自分の子分に向かって全力の回し蹴りを放った。
「げぶっ!」となんとも間抜けな声を漏らし、踵に当たった使い魔は、私の力強さを証明するかのように流れ星のようなスピードで遥か彼方へと飛んでいく。
「……」
何をやっているんだ、私は……。
その疑うことなき忠誠心で、必死になって主人を助けてくれた使い魔に、回し蹴りを放ってしまった自分。
なぜこんなことを……、と理解できぬ自分の行動に頭を悩ませていた時、「うぅ……」と足元から呻き声が聞こえた。
その声に、ハッと我に戻った私は慌ててその場から離れる。