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私を抱いて…離さないで
第1章 初恋の人
膝裏に手を掛けられ、グイッと持ち上げられる。
見下げる男の目。
その瞳は冷ややかでありながら、捕らえた獲物をどう調理して喰ってやろうかと……鋭く光る。
その双眸に一度囚われてしまえば、骨の髄まで貪られ、精神を支配され、全てを喰い尽くされそうで……身体が動かなくなり、息が止まってしまう。
……大丈夫。
もうすぐ、祐輔くんに……会える。
これが終わって、お金を受け取ったら……
少し先の未来に想いを馳せれば、今のこの状況を受け流せる。……別に、どうって事ない。こんなの、今までだって経験してる。
少しだけ……痛みと息苦しさと、この不快な感覚と気持ち悪さを、目を瞑って耐えさえすればいい──
「……、」
止まっていた呼吸が、浅いながらもやっとできる。
上擦りながらも、肺に空気を少しずつ送り込み、ゆっくりと全て吐き出す。
それを見計らっていたのか──男の欲望の切っ先が、割り開かれ露わになった小さな秘孔に、突き付けられた。