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さすがに無理やろ
第13章 とんだ悪魔

あー…
青山さんのことが
分からんなってもうた

俺が昨日まで見てた青山さんは
いったい
どこに行ってもうたんや

あんな派手な青山さん
今まで見たことなかったし
香水とか
そんなんも全然つけて無かったのに…
それも
俺とは会わへんて
分かってた今日に限ってや

疑いたないけど
もしかして
水本さんの言う通り
『魔性』なんちゃうやろか…

あかん
疑うとか
ほんま最低や

けど…けどな
なんで今日
あんなに素っ気ないねん!!

『バンッ』

俺は部屋に帰ると
玄関のドアを
勢いよく閉めて
ベットにドサッと寝転がった

昨日
エッチしたばっかりで
俺のもんになったばっかりで
今日
水本さんと会うまでは
メールもやり取りしてたのに
なんでや?
なんで急に
あんななってんねん
くっそ…

妙にムカついて
たまらんくて
枕をぎゅーっと抱きしめると
ふわっと
香水やない
青山さんの香りが漂う

これや
これやねん…
青山さんの香りはこれで
青山さんは
守ってやらなあかん
大事な人やねん!
俺の大好きな
愛おしくてたまらん人なんや
せやのに…
せやのにこのままずっと避けられたら
どないしよ…

あかん
俺、泣きそうになってる
さっきまでイラついてたのに
今は
無茶苦茶不安でしゃあない

なんでや…
なんでこんなことに
なってもうたんや…
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