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さすがに無理やろ
第14章 誤解

翌日

気が重いまま
俺は会社へと向かった

あれから
青山さんとは
メールも電話もしてないし
水本さんとも
顔を合わせなあかん

あー…
なんか青山さんのことが
分からんなってもうてるし
このままフェードアウトしてしまいそうで
怖いし
水本さんとは
どんな顔して会うたらええんか
分からんし…

と、俺は恐る恐る事務所に入り
チラッと水本さんの席を見ると
水本さんの姿はない

まだ来てないみたいやな

ちょっとホッとして
席に着いたのも束の間
「新飼さん、ちょっといいですか」
安藤が声をかけてきた

「なんや?」

「ちょっと…」

安藤は
ここではまずいから
あっちで
というようなジェスチャーをすると
俺が「ええよ」って言うてないのに
歩き始めた

仕方なく着いていくと
行先はなんと宿直室

完全なる個室や

俺が中に入ると
安藤はガチャリと鍵をかけて
俺を睨みつけた

「どないしたんや
そんな怖い顔して」

「はぁ?
分かってますよね?」

え?
何のことや?
安藤の言うて意味が全く分からず
俺が顔をしかめると
『バンッ』
安藤は勢いよく
宿直室の壁を叩いた
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